認知症ケアのグレーゾーンに向き合おう!

認知症ケアのスキルアップを目指して

認知症高齢者は、孤独感・混乱など多くの不安を抱えながら生活しています。さらに、判断能力の低下により、人間関係の構築など日常生活に様々な支障をきたしています。そのため、周辺の人間の対応にとても敏感になっています。

このような状態の方に不適切な対応をしてしまうと、その方のプライド・自尊心が傷つけられ、認知症の症状を悪化させてしまいます。

2020年2月23日(日) 、『認知症高齢者への適切な声かけ・対応・接し方』と題するセミナーが福岡で開催されました。講師は認知症専門ナースケアマネの市村幸美氏。 市村氏は、「認知症があることによる不利益」を受ける人が一人でも少なくなるよう活動しています。

本セミナーでは、よりよい認知症ケアを行う上でのポイントについて事例を中心に講義されました。

認知症の方を理解する上で欠かせない基礎知識の習得

一口に認知症といっても、アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症など様々な疾患があります。

また発症する原因や症状、個人差もあり、その人にあった適切な対応をするためには認知症の基礎知識をしっかり理解しておくことが重要です。

認知症の症状を理解するための脳の働きやメカニズム、各認知症の特徴などを解説いただきました。

看護現場や介護現場で行なわれている「グレーゾーンのケア」

認知症高齢者の割合は病院でも施設でも年々増加しており、その対応が大きな課題になっています。認知症と診断がついているだけで「面倒な人」というレッテルを貼られてしまったり、本人の意思が尊重されなかったりする場面も少なくありません。

本セミナーで特に問題としているのが、虐待(黒)とまでは言えないけれど非虐待 (白) とも言えない「グレーゾーンのケア」です。

声をかけられても聞こえないふりをしたり忙しいふりをしたりするなど、現場で日常茶飯事に行われているグレーゾーンのケアがもたらす問題や、減少させるポイント・対応策についても事例を用いながら詳しく紹介されました。

【参加者の声】
●グレーゾーンのお話や各認知症の特徴など、自分の現場に重ねて聞くことができた。
●全て良かったです。私の中で何かがストンと落ちたように納得できました。
●今までの認知症セミナーと違い、現場実践に近い形でよかった。
●認知症ケアの「あるある経験」やその対応、声かけの仕方などが聞け、よりよいケアにつながると思った。



セミナー
「認知症高齢者への
 適切な声かけ・対応・接し方」
・東京地区:2020年6月28日(日)
・岡山地区:2020年7月11日(土)
・大阪地区:2020年7月12日(日)
・仙台地区:2020年8月29日(土)


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