高齢者介護におけるスキンテア(皮膚裂傷)の予防・スキンケア

ここ2~3年の間で、医療・介護分野で随分と「スキンテア」という言葉が浸透してきました。特に高齢者の皮膚は脆弱ですので、それぞれの施設ではスキンテアを予防、スキンケアを心がける必要があります。

そうした状況の中、スキンテア(皮膚裂傷) 予防、スキンケアの重要性を学ぶセミナー『高齢者介護におけるスキンテア(皮膚裂傷)の予防・スキンケアのポイント』が12月7日(土) 東京で開催されました(《講師》医療法人社団 広域白報会 なごや在宅診療所 院長 大西山大氏)。

まずは高齢者の皮膚の解剖・生理を理解する

セミナー前半のポイントは、「皮膚の解剖・生理と高齢者の皮膚の特徴」です。「皮膚の解剖・生理を理解することで、おのずとスキンケアの仕方がわかってくる」と大西講師は伝えます。その後に「STARスキンテア分類」について、実際の症例を示 しながら説明がなされました。

スキンテアが発生しやすい部位を理解し、 原因・対策を立案する

ご自身の統計結果をもとにして、スキンテアが発生しやすい部位はどこなのか、さらにその原因は何か、実際に参加者同士がペアになって実際に演じながら理解していきます。スキンテア発生の原因がわかれば、その対策を立てることも可能になるの です。スキンテアをゼロにすることはできないかもしれないが、大幅に減らすことはできると大西講師は説明されました。

すぐに使えるスキンケアの実践例を学ぶ

後半から「スキンテアに対する治療法」について学習します。グループで討議しながら、治療やケアの方法を考えます。「消毒をしないこと」「水道水での洗浄」「ワセリンを使うこと」「皮弁をテープで貼り付けないこと」「アームカバーを使って色分けすると便利」など、講師が実際に行っている治療・ケアが紹介されました。

参加者の声

・とてもわかりやすく実践できると思いました。(特養 看護師)
・解剖・生理から皮膚の構造を振り返ることで、 スキンケアの必要性など、わかりやすかった。(病院 看護師)
・最後の映像で外傷の怖さを感じましたので、 日々のケアを慎重にかかわりたいと思います。(病院 介護士)
・泡の保湿、洗浄剤など、クリニックに持って帰りたいと思います。 皮膚の解剖生理をここまで詳しく勉強したことがなかったので、とても勉強になりました。(クリニック 看護師)
・誤ったケアをしていたことに気づきました。とても勉強になりました。(精神科 看護師)
・ワセリンのスキンテア治療は使えそうです。(病院 看護師)
・エビデンスから学びができてよかった。(老健 看護師)
・介護職の私にもわかりやすく楽しかった。(グループホーム 介護士)

次回開催予定

大阪地区 2020年4月25日 (土)、札幌地区 5月23日 (土)、東京地区 5月 30日(土)、12月5日(土)、名古屋地区 6月20日 (土)で開催予定です。 是非ご参加ください。


 ・大阪地区:2020年4月25日(土)
 ・札幌地区:2020年5月23日(土)
 ・東京地区:2020年5月30日(土)
 ・名古屋地区:2020年6月20日(土)

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